五つ星をさがして

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辻村深月「ツナグ」私は大事な人をまだひとりも失っていないんだなあ・・・

ツナグ ツナグ
辻村 深月

名前探しの放課後(下) (講談社文庫) 名前探しの放課後(上) (講談社文庫) ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫) 光待つ場所へ 本日は大安なり
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内容(「BOOK」データベースより) 突然死したアイドルに。癌で逝った母に。喧嘩したまま亡くなった親友に。失踪した婚約者に。死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。間違いかもしれない。でも―喪ったものを取り戻し、生きるために会いにいく。―4つの再会が繋いだ、ある真実。新たな一歩を踏み出す連作長編小説。第32回(2011年) 吉川英治文学新人賞受賞

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「アイドルの心得」の絶望してる主人公の女の子が兄の家族たちとも仲良くやってるその後が見られてほっとした。  

「親友の心得」女の子同士のなんとも熾烈な関係が恐ろしい。

「ゼロハチゼロナナ」など他の話でも女子の怖いほどの上下左右関係が出てくる。やっぱり友情って素敵・・・と持ち上げておいてずどーん。救いがなく厳しいオチ。現実はこれに近い。   

「待ち人の心得」漫画ではよくありそうで、実際は絶対ないだろう出会いで始まる。最後はほろり泣ける。  

「使者の心得」使者の種明かしをされ、嬉しいけれどちょっとがっかり。歩美くんの父母の心中の解明あたりはミステリーっぽく、ちょっとこじつかがましいけれど、祖母から受け継ぐ「鏡」の恐ろしさが際立つ。肌身離さずどうやって親しい人からも隠せるんだろう。  

死者のほうからも、会うかどうか選べるところがいい。まだ会いたい人がいない私は、大事な人をまだひとりも失っていないんだなあと幸せな気持ちになる。まだ失って泣いたのは愛犬のみ。虹の橋のたもとで待っててくれるかな。

★★★☆☆

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