鷺沢萠「ウェルカム・ホーム!」
スポンサーリンク
ウェルカム・ホーム! (新潮文庫) | |
鷺沢 萠 新潮社 2006-08 売り上げランキング : 204876 おすすめ平均 とにかくおもしろくて読みやすいんだ とても素敵なお話。 得意なことを得意な人がすればいい「お家」 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
いちばん大事なのは、お帰りって声をかけてくれる人がいること。親友の父子家庭に居候しながら家事と子育てに奮闘する元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。それぞれの「ウェルカム・ホーム」をさがすふたつの物語に優しい涙がとめどなくあふれる。まるで神さまからのギフトのような慈愛に満ちたサギサワの最高傑作。内容(「BOOK」データベースより)
*★*――――――――――*★**★*――――――――――*★*
どちらもあっという間にぐんぐん読めます。1話目は軽いノリで予定調和な感じで漫画っぽいなあなんて思ってしまいましたが、2話目は娘をもってるだけにぐぐっときました。ちっちゃな頃から育てたにしろ、赤ん坊というわかじゃないし、義理の娘にそんなに一生懸命になれるもんかなあと思っていたけれど、思わされました(笑)
初潮をケーキで祝う娘に投げた最低な言葉が心にぐさり。こんな畜生な実の父は消えればいい。じじばばもいるのに自分の子をうわべだけ保護するだけで孫には実に冷たい。
この義理のお母さんが来なかったらこの子はどうなっていたのか不憫で不憫で…。実の親子でも思春期~は難しいのに(今、痛感中。まあうちの娘は生ぬるくて有難いけれど)義理だと更に難しくて…想像できない。悪い事や素直になれない時期が重なって、悪態の裏にしか自分の気持ちを言えなくて、義理の娘を置いて家を出るシーンと和解のシーンには涙ぐみました。たった16の子が街で野宿して…(涙)
悪い事に巻き込まれなくてよかった、いい人に巡りあえててよかった。(小説だしね;現実ではありえないハッピーエンドでも望ましい)どんなに悪態をついて憎らしい存在になったとしても、手遅れな自体にならないように、子供を信じて守っていきたいなあと肝に銘じましたよ。
「おかえり」を言う時は笑顔で言おう~
鷺沢さん、2004年、35歳で自殺してしまってるんですね、残念です。
★★★☆☆
にほんブログ村
スポンサーリンク
☆参加してるトラコミュ
本・感想・評論・レビュー |
今日の読書日記 |
書物、書籍、本 |
長編小説、ノベルシリーズ |
ミステリ・サスペンス・推理小説全般 |
読書好き集まれ~ |
読書感想文 |