五つ星をさがして

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池永 陽「でいごの花の下に」

でいごの花の下に
でいごの花の下に 池永 陽

おすすめ平均
starsヤマトが目を背けている沖縄問題
starsいまいち
stars沖縄の傷と闇を描く
starsドラマチック!でも・・・
starsぜひ読んでほしい1冊です

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出版社 / 著者からの内容紹介 沖縄の眩しすぎる日差しに浮かぶ男と女の想い。 カメラを残して姿を消した恋人。その死を予感しつつ、女は男の故郷へ。暗い影を湛えた男の過去に何が……。『コンビニ・ララバイ』の著者が贈る、切なくまっすぐな愛の物語。書き下ろし傑作長編!

*★*――――――――――*★**★*――――――――――*★*  

沖縄戦の悲惨さを感じ取ることが出来たことは収穫でした。

沖縄には二度行って、ひめゆりの塔にも行ったことがあります。テレビのひめゆりの塔のドラマも見たことがあるけれど、これほどショックは受けませんでした。視聴者を意識してソフトに描いてるからでしょうね。

この小説の沖縄戦の壕での場面も体験談ほどではないけれど、ストーリーとして見てるのでかなり衝撃的です。ほんとはもっと酷いことも起こっていたのでしょう。  

主人公と消えた恋人のお話と、骨を捜して掘り続ける老人のお話を絡めて進むけれど、主人公の視線が軽すぎて釣り合いません・・・(汗)恋人は沖縄戦から脈々と続く因果応報に囚われてるけれど、無理やり絡めてる風でもある。もうちょっと全体の重さのトーンが均一だとよかったな。どうも本筋と関係ないシーンが多々ある。もう少し練り上げて文章の練習して書いてほしい。この作者さんにはこういう描き方しか出来ないのかもしれないけれど。  

骨が見えるほどえぐれた足にウジがわいていても、男は欲情するものなのかな~と理不尽な不思議な気がしましたが、自分に死がせまってると思うと子孫を残したいという思いで欲情するのかも?と思い直したのが印象に残ってます(笑)ほんと男と女って違うので、男性作家に描かれた女性の言動を見るのは面白いです、ファンタジーです(笑)  

壕の中で、泣き叫ぶわが子を他の村の人のために殺してしまうシーンには涙しました。(新聞、テレビの証言や映画で読んだり見たりはしてるシーンです。もうこんな事だらけだったのでしょう・・・)「こちらを見た気がした。可愛い目だった」のところボロ泣き。子供を産んでから子供の死ぬシーンだけは駄目。あんな状況絶えられない、早いところ狂ってしまいたかったろうに。  

恋人の足取りを追うシーンもラストも駆け足になってしまってるけれど、ラストシーンはすがすがしくよかった。まさにでいごの花の下にあらわれた…。題材とラストはよかったので、★★☆☆☆  


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