「旅を数えて」6人の女性作家の旅にまつわる短編集。出不精の私でも、たまには旅に出たくなりました。
旅を数えて | |
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川本晶子、平田俊子、中島京子、前川麻子、松井雪子、篠田節子 6人の女性作家の旅にまつわる短編集。 読んだことない方では前川麻子さんのお話・・・というかキャラにぐっときた。平田さん、中島さんは二度と読まないかも~。
「マタニティドラゴン」の川本さんの、「二ケツ」慰めるためかバイクでアイス食べに誘い出してくれた同級生の男の子。バイクがこけてポシェットから転がり落ちた祖父が作ってくれた石の小さなカエルがほろりとさせる。介護って・・・人を狂わせてしまう。思っちゃいけない事を思わせてしまう。それでもいいんだよとカエルが言ってくれたようで。
松井さんの「道くさ道連れ 道なき道」友達の別れた恋人(タンタン・・・かわいい名)との思い出を逆に巡っていく旅。シュールな夢とか描写がものすごく面白い!またこの方の読みたい。高1のアカネちゃんが「一生自転車で旅するのもいいかもね~」と学校と逆に走らせていたら踏切の白いユリの花束に辿りついて、全国の死んだ人の花束に呼ばれてるようで怖くなったエピソードがぞっとした。私も、幼い娘と母を乗せ、眠くて仕方ないのに我慢して運転していた時、何度も道端の花束を見た(気がした)。あれは・・・「気をつけろ!」と言っていたのか誘っていたのか?後で思い返しぞっとした。
「女たちのジハード」の篠田節子さんのも不可思議な話。死んでしまった恋人がよその国の誰かとなって助けてくれたのか?足をひっぱるのじゃなく、助けてくれる人もたくさんいるんだろうなあ。それとも死んだ事に気付かず、ライフセーバー続けてくれているのか?不思議な事って結構まわりに溢れてる。自分の心の作用もあるのだろうけれど。ただ単に、宇宙の誕生も解明できてない人間にはまだわからない領域の事でもあるのかもしれない。
出不精の私でも、たまには旅に出たくなりました。 ★★★☆☆
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