五つ星をさがして

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角田光代「月と雷」選択肢などないように見えてもそこここに小さな穴や隠れたドアが・・・。

月と雷
月と雷 角田 光代

中央公論新社 2012-07-09
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紙の月 かなたの子 それもまたちいさな光 (文春文庫) ひそやかな花園 私のなかの彼女
内容(「BOOK」データベースより) 不意の出会いはありうべき未来を変えてしまうのか。ふつうの家庭、すこやかなる恋人、まっとうな母親像…「かくあるべし」からはみ出した30代の選択は。最新長篇小説。

*★*――――――――――*★**★*――――――――――*★*  

角田光代自身が歳をとってきたせいか?赤ん坊や年寄りも登場し、主人公の年齢が上がり、別の主題になってきたみたい。人生まるごとな。いままでは若い女性の目から見た等身大の、女同士の上下関係(今でいうクラスカースト)、わだかまりぶつかり合い下から妬み上から馬鹿にし・・・などに学生時代の生活が絡まりな感じだった。

「月と雷」なんて不思議な題名だと思ったが、特に繋がりはなく、月が出てる晩に雷が光るのを見てこれはと題名にストックしといたんだろうな。

月が出て雷が鳴ってる晩を境に、結婚してない智が家をふらりと出たまま帰らず、その母直子と同様そういう血(ひとつの場所にいられない)をひくのだと覚悟してた泰子はすぐさま子を背負いハローワークへ。スイミングクラブ受付の仕事を見つける。逞しい。

過去、泰子の母親は、直子のせいで出ていったのでなく、むしろこれ幸いと東京へ出てフードコーディネーターとして成功し、人探し番組に出演したことにより更に有名人になりテレビ雑誌に出まくり(算段があったよう)素敵な大きな家やセンスのいい娘、夫も持ってるのに、離婚し年下のサーファーと交際し・・・・・・。

それを見て自分も、直子と関わってきた全ての人も人生を直子に左右されてしまったわけではなく、自ら進んでその道を選びとってるのではないか、奪われたのではなく、と思い始める泰子。うんうん周囲を振り回す人もいるけれど、やっぱり皆自分の人生と相談して選びとってるのよね、色んな道を。

選択肢などないように見えてもそこここに小さな穴や隠れたドアが・・・。

★★☆☆☆





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