鹿島田真希「冥土めぐり」幸運と不運は平等に。「99の接吻」惚れる魔法、欠点までもが、美点へ。
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内容紹介 子供の頃、家族で行った海に臨むホテル。そこは母親にとって、一族の栄華を象徴する特別な場所だった。今も過去を忘れようとしない残酷な母と弟から逃れ、太一と結婚した奈津子は、久々に思い出の地を訪ねてみる…。車椅子の夫とめぐる“失われた時”への旅を通して、家族の歴史を生き直す奈津子を描く、感動の芥川賞受賞作。
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過去裕福だった母と弟の気取った、知ったかぶりの行動が哀れで悲しい。でもそれらに抵抗できない主人公奈津子はもっと哀れ。
小さい頃からの母の押しつけ教育で、自分の願望がさっぱりわからなくなった奈津子。でも単純な手作業が好きとは思えて良かった。
私も単純作業結構好き。学生の頃から黒板を写すの好きだったし、テストの予定表を作ったり、ノートをまとめるの好きだった。勉強が嫌いだったのは、先生の退屈な話を聴かねばならないからで、自習は結構好きだったな~
今現在も無駄に日記を書いてます、乗れば5ページくらい。心の内を。そして下のほうに余白を残し、そこへ読書して見つけた読めるけれど書くのが難しい感じを、びっしりと書き連ねていってます。
話、逸れました。
その単純作業好きを活かせる役場で働くようになった奈津子。そこで男性公務員に見初められたのはものすごい幸運だった!
しかもその結婚相手は、馬鹿げた上から目線に何も感じないタイプ。普通は変な家族と繋がりたくないし、結婚しないもんだわ・・・・
つまらなくても柔軟で(日差しが強ければ服を脱ぎ、雨が降れば傘をさし)
鈍感なだけに打たれ強い。運の悪い脳の病気も苦にしないほど。
そんな夫と巡り合えた幸運に気づいた冥途めぐり、つまり過去巡りの旅でした。
誰しも、幸運と不運は平等に訪れるものですね。
「99の接吻」四姉妹の話。末っ子の菜々子の三人の姉への心酔ぶりがすごい。
姉がちがそれぞれどれだけ素敵なのかを沢山語る。うっかり同調してしまうくらい。
誰かの魅力を存分に知るには、その人に惚れてる人間から聞き出すのが一番ですね。
欠点までもが、美点へと昇華されてしまう。恋人同士もそんな魔法に掛かってしまってるんだろうね。
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U^ェ^Uインフルエンザが流行ってますね。うがい手洗い忘れずに~!
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