五つ星をさがして

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今まで読んだ「桐野夏生」

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この方も読みやすいし多作なのでついつい手が出てしまいます。 でも宮部みゆきよりどろどろしてますね、後味が悪いのが多いです(笑)以下「OUT」を除いた小説。

グロテスク
グロテスク 桐野 夏生

文藝春秋 2003-06-27
売り上げランキング : 11,383

おすすめ平均 star
starグロテスクなグロテスク
star祝!泉鏡花賞受賞!
star『ありたい自分』を追いかける地獄。&祝・泉鏡花文学賞受賞。

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*内容*主人公の「わたし」には、自分と似ても似つかない絶世の美女の妹ユリコがいた。「わたし」は幼いころからそんな妹を激しく憎み、彼女から離れるために名門校のQ女子高に入学する。そこは一部のエリートが支配する階級社会だった。ふとしたことで、「わたし」は佐藤和恵と知り合う。彼女はエリートたちに認められようと滑稽なまでに孤軍奮闘していた。やがて、同じ学校にユリコが転校してくる。 エリート社会に何とか食い込もうとする和恵、その美貌とエロスゆえに男性遍歴を重ねるユリコ、そしてだれからも距離を置き自分だけの世界に引きこもる主人公。彼らが卒業して20年後、ユリコと和恵は渋谷で、娼婦として殺されるのだった。 いったいなぜ、ふたりは娼婦となり、最後は見るも無残な姿で殺されたのか。そこに至るまでの彼女たちの人生について、「わたし」は訳知り顔で批判を込めて語っていく。しかし、ユリコと和恵の日記や、ふたりを殺害した犯人とされる中国人チャンの手記が発見されるに従い、主人公が本当に真実を語っているのか怪しくなってくる。つまり「わたし」は「信用できない語り手」だということが明らかになってくるのだ。その主人公に比べ、日記であらわになるユリコと和恵の生き様は、徹底的に激しくそして自堕落である。グロテスクを通り越して、一種の聖性さえ帯びている。  --------------------------------------------------------------  

夜は売春婦・昼はエリート東電0Lの殺人事件を題材に描かれたものだそうです。  本当に世の中というのは差別で成り立ってるというか、それなくして成立しませんね。 そんな差別の中で小さい頃からもまれて育つとどうなるか。 もともとの姿形や頭の良さという生まれた時点ですでに決まってる事でも差別があるし。そんな中で主人公はコンプレックスの塊のような半生を送る。でも秀でたものをもっていた妹も主人公からは見えない部分が爛れていて、つけが回ってくるのですが…  何かしらいつも競争して目の仇にしてた兄弟もちの私としては、生まれた時点で劣ってる主人公があわれであわれで;  親の立場としては、子供にはそんな熾烈な差別のある世の中でも自分だけの小さな幸せを見つけて平穏無事に幸せに暮らして欲しいという思いでいっぱい。 題名どおりかなりグロい描写も多々出てくるので、食事の前後には読まないほうがよろしいかと…(笑)読み応えはばっちりでした。 ★★☆☆☆

光源
光源 桐野 夏生

文藝春秋 2003-10-11
売り上げランキング : 52,934

おすすめ平均 star
star玄人向けかな
starそれぞれに違った光源がある
star「こんな勝手なヤツラ見たことない!」

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*内容*こんな奴ら見たことない! 映画撮影とは、監督、カメラマン、プロデューサー、俳優が各々の思惑と事情を抱えてぶつけ合う光の乱反射。直木賞受賞後長篇第一作

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桐野夏生さんの小説の醍醐味はどろどろした人間関係とその心理描写と、なによりすごいスピードで読めることなのに、これはなかなか読み辛かったです。いろんな映画関係者の面々のそれぞれの思惑と映画撮りの淡々とした描写が続く… ★☆☆☆☆

 

 

残虐記
残虐記 桐野 夏生

新潮社 2004-02-27
売り上げランキング : 42,317

おすすめ平均 star
starまさに桐野夏生にしか描けない世界
starあまりにもリアル
star恋愛小説

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*内容*失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誘拐犯と被害者だけが知る「真実」とは…。  

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いつも思うのですが、犯罪を扱った小説って被害者の家族の神経を逆なでるような気がして、やりきれません…(涙)特にこのもとになった事件は9年という途方もない年数の監禁で、あまりに卑怯でむごたらしいので…。犯人をその10倍は監禁してほしいですね。…で、敬遠してたんですけど読んじゃいました。  本編では監禁は1年ということになっていて、主人公の女の子の視点で描かれてるのですが、結局のところ最も残虐だったのは救出された後に興味深々の周りの目や、隣の部屋のおじさんだと言いたいのか??  生き残るためにストックホルム症候群になってしまった被害者にはそう見えても仕方ないかも。でもやっぱり加害者が一番残虐。 そして誰しも興味深々でこの事件のうたい文句のある「残虐記」を手に取るんだろうな(私も)…やりきれない。 でもどんな残酷なことにも、無関心よりはいいと思うふしもある。 そこから今後の改良策を見つけられるから。 ★★☆☆☆

 

 

ダーク
ダーク 桐野 夏生

講談社 2002-10-29
売り上げランキング : 87,619

おすすめ平均 star
star媚びることを拒み続けるミロの行く先は・・・
starだから好き
starおもしろかった

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*内容* 40歳になったら死のうと思っている。お前に何が起きた。お前は何をしに来た。型に流し込まれたばかりのコンクリートが次第に固まるように、私の決意も日に日に水分や気泡が抜け、硬化していく。死ぬと決めてからの私は、気持ちが楽になった。壮大なるミロの物語、MIRO’s EXPERIENCE最新作!

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 あっという間に読めました。  裏社会を中心に波乱万丈なストーリーが、先の見通せないまま突き進む物語。  なんていうととてもおもしろそうですが、心理描写がほとんどなく底が浅く見えました。女の愚かな面ばかり見せられてるようでちょっと悲しく…ダークでもかっこよくても素敵なんですが本当に行き当たりばったりで底が浅かった。 ★☆☆☆☆  

 

 

桐野夏生はどの小説でも人間のダークな面、世の中の暗い面を好んで描きますね。  そして読後感は、世の中ってもっと明るくて楽しいこともいっぱいあるよね…!という逆に救われた感じになったりする(笑)相反効果?

 

 

 

 

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