恩田陸「禁じられた楽園」下が10センチ空いてるカーテンのくだりなんか怖すぎる・・・
禁じられた楽園 | |
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内容*平口捷は、若き天才美術家の烏山響一から招待され、熊野の山奥に作られた巨大な野外美術館を訪れた。そこは、むせかえるような自然と奇妙な芸術作品、そして、得体の知れない“恐怖”に満ちていた……。 現代の語り部が贈る、幻想ホラー超大作。
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恩田陸の小説は、どれでもおもしろいので、めぼしいものがない時はついつい手が伸びてしまいます。「おもしろい」というのは、昔ブラッドベリを読んでた中の私に「そんな変な小説ばかり読んで…」と母が言ってた「変」な面白さです。そういう母こそ、変な夢ばかり見るので私は喜んで夢の内容をしつこく聴いたものです(笑)
ここで出てくる恐怖とはやはり幽霊なんですよね。死んで未練がある者がグロテスクに強調されて実体化してくるもの以上に怖いものなんかこの世にないと思います!ホラーとは言っても、その「幽霊」は登場人物の心象風景のようですが…。
私は幽霊はいると思うのですが、夫がいつも「幽霊を見せる才能のある奴がいるだけだ」と言います。(頭の中の画像を写真に転写したりの、つまり超能力。それも凄いなあ)それもあたってるなあとも思ってます。日本人が見る幽霊が白い着物姿であるのからして(笑)眠ってる時に見る「夢」を起きてるときにも脳が見せてしまってる現象かもしれませんね。そしてそれを居合わせた人にも見せてしまえる超能力を持った人。この小説もそんな感じです。
それにしても、ゆれるゴムのカーテンのくだりは凄く凄く怖かったです。今までに見た血みどろのホラーよりずっと怖かった。心理的な怖さをよーく分かって効果的に使ってますね。カーテンのしたが10センチ空いていて、そこから全室が見渡せるところが凄く怖かったです。ここだけでも一見の価値あり!!怖いですよ~~!もう繰り返される恐怖に次々読みたくなってしまいます。
ただ残念なのは恩田陸の書くような小説はそう何度も読みたくはならないこと。(ミステリーやホラーは皆そうかもしれないですね)でも時間の経った「Q&A」はまた読みたくなってきたなあ。 私は記憶力が弱いので、昔見た映画や本の内容の細かいところをすっかり忘れてしまいます。つまり2度目も新鮮に見られるのですが(爆)、普通の記憶力の人だと、恩田陸を2度読む気はしなくなるかも・・・?私の記憶力の弱さ、勉強には不便だったけれど、そういう事(細かい所をすぐに忘れてしまうので、もう一度小説や映画を観られる事)には結構よかった(笑)
★★★☆☆
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