吉田修一「さよなら渓谷」 「悪人」
さよなら渓谷 | |
おすすめ平均 “被害者”と“加害者”のふたりにいつまでも残る「傷」 入り口まではご案内します。 上質の火曜サスペンス劇場 このテイストが吉田修一だ 読んで損するわけではないが Amazonで詳しく見る by G-Tools |
内容(「BOOK」データベースより) きっかけは隣家で起こった幼児殺人事件だった。その偶然が、どこにでもいそうな若夫婦が抱えるとてつもない秘密を暴き出す。取材に訪れた記者が探り当てた、15年前の“ある事件”。長い歳月を経て、“被害者”と“加害者”を結びつけた残酷すぎる真実とは―。
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レヴューにもあったように、読んで損するわけではないけれど…といった感じ。
日本はあまりに平和なので、ついつい数人の男について行ったりしてりまう女の子がいる。うちには年頃の娘がいて、その辺はもう神経尖らせまくってる時期なのですが。
体育会系の人が運動でちっとも発散できないというのも初めて知りました。あと、女性と男性のあまりに違う考え方も。
途中、記者が男女両方の子供のいる上司にふと聞いた質問。もし子供が集団レ○プで捕まったらどう思うか。上司は、つまらない事で一生を棒に振ってしまったと呆れるけれど同情するようなことを言う。では、女の子の子の方が被害者になったとしたら?しばらく絶句ののち、「相手の男を殺してやるよ!」自分の娘が被害者になったと想像したとたん、軽んじてた事件でも、やっと女性側の気持ちに寄り添えるようになるわけですね…。激昂してる人もいるから男性にもいろいろいるのだろうけど。
被害者とつきあったり、結婚したりした男性からも、男性不信になりそうな言動の数々を受ける主人公の女性。「はずれくじ」はひどい。もっと懐の大きい男性も世にはいるはずなのに、不運でしたね。
必ず秘密がばれて破局を迎えてしまう生活に疲れ、事件を「知ってる」加害者と暮らすようになるが、これはかなり無理がある。なんとか現実味があるように描かく努力がされているけれど…。
泣ける本で見かけてチェックしておいた本書。まったく泣けませんでした…。
★☆☆☆☆
悪人 | |
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内容(「BOOK」データベースより) 保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。
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「さよなら渓谷」が泣けるというふれこみをどこかで見て読んでがっかりしたので、もっとずっと面白いとレヴューに書かれていた「悪人」を読んでみました!
誰が犯人で、どういう経緯だったのか、捕まるのかが気になって最後まで読めましたけど…。
被害者、加害者3人の誰もが一応悪人ということかしら。まあ女の立場だったら車から蹴落とした奴が一番最低な悪人のような気もするけど、でたらめ言われたら困るし怖いので殺した男も相当悪人だし。男からしたら、被害者の女も相当な悪でちょっとは懲らしめが必要だけど。
でも純愛というのとは違うような…。(逃避行してるからそれっぽいのかしらん)ほんとにもうちょっと前に出会ってれば(出会い系だろうとも;)変な格好で罪をかぶることにはならなかったろう。いろいろ不運が重なったのかも。慎重に行動しないと。(特に女性は)
最後に単純に女をかばったのか、自分を悪人と思わせようとかばったのか、曖昧なところが唯一、趣向が凝ってるかなあ。
賞とってるそうですね、レヴューが101件もあるし、人気ある人なのでしょうか。高評価してる人もたくさん。でも心には何も響いてきませんでした。もう二度と読まなくていいけど、最後までひっぱる力があるのでふたつ。ひとつ☆つけてるレヴューの方が言ってたのと同感です。賞も高評価も不思議でした。
★★☆☆☆
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