五つ星をさがして

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湯本香樹実「岸辺の旅」死者になってもいいから傍にいてほしい人っていますか?

岸辺の旅 岸辺の旅
湯本 香樹実

春のオルガン (新潮文庫) 夏の庭―The Friends (新潮文庫) 西日の町 (文春文庫) ポプラの秋 (新潮文庫) くまとやまねこ
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内容(「BOOK」データベースより) なにものも分かつことのできない愛がある。時も、死さえも。あまりにも美しく、哀しく、つよい至高の傑作長篇小説。

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ある日、3年前に失踪し、死んでしまったであろう夫がふいに台所に現れて、ちょうど作っていた白玉を食べるシーンから始まる。

夫が帰ってきた道のりを逆に戻り、共に、絶えず水の聞えるあたりを旅してゆく。白玉はしっかり食べるけれど他のものはあまり食べず、しんとした印象がいかにも死者という感じ。

夫を死者でもいいから失いたくないけれども、どんどん疲弊してゆく感じがひしひしと伝わってきて、読んでいてしんどくなってくる。

旅の途中には同じような死んでいても(!)なんとか生活してる人や妻を引きづり込んでしまってる人にも出会う。死を受け入れる時間をくれたんだなあと夫の優しさを思った。

死者になっても夫に傍にいてほしいかな?私だったら、ちょっと無理かなあ。娘だったら、死者でも一緒にいてほしい。ごめん、夫よ。

★★☆☆☆

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