法律は誰を守るのか? 東野圭吾「さまよう刃」
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*内容*蹂躙され殺された娘の復讐のため、父は犯人の一人を殺害し逃亡する。「遺族による復讐殺人」としてマスコミも大きく取り上げる。遺族に裁く権利はあるのか? 社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は!?
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「手紙」と替わって、被害者サイドからの話です。 父親の復讐が最後まで遂げられるのか?が気になって、分厚いのにあっという間に読めました。かなり重いです。私自身、年頃の娘がいるので、親の立場で、もうはらわた煮えたぎらせながら少年達の行動を見ていました。こんな獣以下虫けら以下の人間を野放しにしてしまう仕組みが怖いです…!!
いつも凶悪な事件が起こった時、なにがその人を獣以下虫けら以下の人間にしてしまったのかを考えてしまいます。赤ん坊の頃は絶対純真だったはずなのに。親にも本人にも責任はありますが…。
どうしてそうなったのかを考えつつも、そういう人間になってしまったからには厳しい処置が必要だといつも切に思います。
「法律は誰を守るのか?」…大抵は犯人を守るためにあるように見えます。犯人が少年だったらもっと手厚く守られる。更生して社会にまた出られるように。とんでもない。本当に主人公の父親が思うように、更生するとも思えないし、したとしても野放しにするのは間違ってる。また犠牲者が増えるだけだ。
ちょこっと登場する弁護士だったか検事だったかが、刑罰は犯罪を抑制しないなどと言っていたけれど、重い罰は絶対に犯罪を抑制すると思う。特に少年法をもっともっと厳しく年齢も引き下げたほうが絶対いい。必ず抑制のひとつになると思う。
!ネタバレですが、最後の最後に密告者が少年の友達だけでなく警察にも居たことが分かった時は嬉しかった。自分たちはいったい何を守ってるのか?と悩みながら犯人を追う刑事さん達も切なかった。
!またまたネタバレですが、なにより最後思いと遂げられず死んでしまった父親が可愛そうだった。そしてその原因になってしまった、和佳子がどのような心中だったか。いろいろ切ないです。
皆がいつも思っているけれど、事件が過ぎ去れば忘れ去ってしまう事をを小説にして問題提示してくれてよかった。
科学が進んで凶暴な人間が淘汰されて、なんとか犯罪が起きない世の中にならないものか。(夢か・・・(´・_・`)
★★★★☆
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