五つ星をさがして

雑多に読んで感想&批評、そして勝手に星をつけて評価してます!五つ星本を探して本の海を彷徨い中。PC版で見ていただけると嬉しいです(≧ω≦)(右上「︙」縦三つボタンクリック。「PC版サイト」にチェックを入れる)

2016-01-01から1年間の記事一覧

湯本香樹実「岸辺の旅」死者になってもいいから傍にいてほしい人っていますか?

岸辺の旅湯本 香樹実 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) なにものも分かつことのできない愛がある。時も、死さえも。あまりにも美しく、哀しく、つよい至高の傑作長篇小説。 *★*――――――――――*★**★*――――――――――*★* ある日、3年前に失踪し、死んでしま…

谷村志穂「リラをゆらす風」楽な方へ流れて行くと、どんどん生活レベルは落ちて、最終的に犯罪に

リラを揺らす風谷村 志穂 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 家族の愛を享けられず、自堕落な日々に溺れ、互いの存在だけを頼りに育った幼馴染み、21歳の香田はるかと20歳の坂本光代。ふくらんだ借金返済のため、ふたりは7歳の少女をさらって身代…

唯野未歩子「走る家」男のための家にはなりたくはないな、失礼しちゃう

走る家唯野 未歩子 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) それなら結婚してよ。柳沢晴子は、いつものように玄関で靴紐をといていた須賀くんへ、どういうわけか求婚してしまっていた。夜のしずけさがちいさく裂けるほどのボリュウムで、いつのまにか…

辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」どんな状況に陥っても、母は子供の行く末が心配なのよね・・・・

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (100周年書き下ろし)辻村 深月 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) “30歳”という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。都会でフリーライターとして活躍しながら幸せな結婚生活をも手に入れたみずほと、地元…

天童荒太「あふれた愛」自分で選んだ大事な人は、大変な時に親身になって助けてくれるか?

あふれた愛 (集英社文庫)天童 荒太 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) ささやかでありふれた日々の中で、たとえどんなに愛し合っていても、人は知らずにすれ違い、お互いを追いつめ、傷つけてしまうものなのか…。夫婦、親子、恋人たち。純粋であ…

桐野夏生「魂萌え!」死んだ夫の愛人と修羅場

魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)桐野 夏生 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 夫の愛人と修羅場を演じるなんて、これが自分の人生なのか。こんなにも荒々しい女が自分なのか。カプセルホテルへのプチ家出も、「あなたをもっと知りたい」と囁く男との逢…

山本弘「審判の日」宇宙の寿命はわずか17日間

審判の日山本 弘 影山 徹 by G-Tools 内容(「MARC」データベースより) 多数の人々、そして、動植物が突如周囲から消滅した。生き残った高校生の亜矢子は、少年・悟と共に奇妙な共同生活をはじめる…。表題作「審判の日」ほか4篇を収録。異形の現実が立ち上…

島本理生「ナラタージュ」染色体にXしかなければ戦争も殺人もほとんど起きないかもしれないな

ナラタージュ島本 理生 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすこともできない―二十歳の恋。これからもずっと同じ痛みを繰り返し、その苦しさと引き換えに帰ることができるのだろう。あの薄暗か…

荻原浩「さよならそしてこんにちは」直木賞の60歳

さよなら、そしてこんにちは荻原 浩 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 世のため、人のため、そして家族のため、働き者の悲哀を描く、著者独壇場の傑作集。 *★*――――――――――*★**★*――――――――――*★* 日常の喜び悲しみが7編の短編にちりばめられてます…

山本幸久「はなうた日和」心が重く暗くなった時に最適!

はなうた日和 山本 幸久 集英社 2005-07-26売り上げランキング : 605393Amazonで詳しく見るby G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) こどももおとなも人生はハプニングづくし。東京・世田谷線沿線を舞台に描く、ささやかな変化と希望の物語8編。『笑う…

朱川湊人「鏡の偽乙女」不思議でミステリー、でも心温まる話が読みたい時はおなじみのこの方!

鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─朱川 湊人 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 大正三年、東京。画家を志し、家を飛び出す槇島風波。闇を幻視する美貌の天才画家、穂村江雪華。根津蟋蟀館に集う異形の面々。心を略奪する美の蒐集家。変わりゆく帝都を彷…

宮部みゆき「英雄の書」ビジュアルが色々豊かでゲームに向いてそうです

英雄の書 下宮部 みゆき by G-Tools 内容紹介 「あれ」が獄を破った。戦いが始まる。 邪悪は、何と巧みに人の心に付けいるのだろうか。 宮部みゆきが放つ、戦慄の最新刊。 「ひとつ踏み誤れば、あなたも<英雄>に囚われ、呑み込まれて しまうことでしょう。<…

山本幸久「シングルベル」ざぶとんひとーつ

シングルベル山本 幸久 by G-Tools 容紹介 典型的な草食系男子で結婚興味なしの陽一は、父の策略で3人の女性と見合いをする羽目になる。外資系バリバリ管理職、バンド大好きOL、元人気モデルの中から彼が選んだ女性とは? ドラマでも話題の婚活世代に送るコメ…

荻原浩「千年樹」 もうひとりの荻原浩。どんな人も今が有り難く思えます。

千年樹荻原 浩 by G-Tools 出版社/著者からの内容紹介 木はすべてを見ていた。 ある町に、千年の時を生き続ける一本のくすの巨樹があった。千年という長い時間を生き続ける一本の巨樹の生と、その脇で繰り返される人間達の生と死のドラマが、時代を超えて交…

有栖川有栖「妃は船を沈める」有名な猿の手

妃は船を沈める有栖川 有栖 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 所有者の願い事を3つだけ、かなえてくれる「猿の手」。“妃”と綽名される女と、彼女のまわりに集う男たち。危うく震える不穏な揺り篭に抱かれて、彼らの船はどこへ向かうのだろう。―…

宮下奈都「メロディ・フェア」メイク、もうちょっと楽しんでみるか。

メロディ・フェア (文芸)宮下 奈都 by G-Tools 内容紹介 私はこの世界の小さいところから歩いていくよ 大学を卒業した私は、田舎に戻り「ひとをきれいにする仕事」を選んだ。けれども、お客は思うように来ず、家では化粧嫌いの妹との溝がなかなか埋まらない…

よしもとばなな「もしもし下北沢」無理心中させた、知らない女の人の存在がブラックホールのよう

もしもし下北沢よしもと ばなな by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) この街に来てから、私はどんどん素直になっていく。知らない女と心中してしまったお父さん。残された私とお母さんは、新しい人生を始めようと思い立った―下北沢で。どこにでもあ…

梁 石日「Y氏の妄想録」初のゼロ星。

Y氏の妄想録梁 石日 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 「生きていることになんの意味があるのか。苦しみがあるだけだ。おれはおれの暗い深い穴の中へ堕ちていく…」定年退職した男を待っていたのは、社会からの疎外感と、家族の無関心。現実とは…

瀧羽麻子「白雪堂」はらはらわくわくどきどきな女子のお仕事小説!

白雪堂瀧羽 麻子 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 基礎化粧品ライン「シラツユ」が看板ブランドの中堅化粧品会社“白雪堂”。技術力が高くてアットホームなこの会社に就職した峰村幸子。しかし、不況の影響で売れ行きは先細る一方。ブランド力を…

京極 夏彦「厭な小説」いやだ・・・

厭な小説京極 夏彦 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 「厭だ。厭だ。厭だ―」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷の、呪詛のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊のような瞳。…

道尾秀介「向日葵の咲かない夏」私はホラーとかファンタジーとか変な話も好きなので。

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)道尾 秀介 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) 夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体…

山本幸久「ある日、アヒルバス」よーし私もがんばるぞーと思えます!!

ある日、アヒルバス (実業之日本社文庫)山本 幸久 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) アヒルバス入社五年の観光バスガイド・高松秀子(通称デコ)はわがままツアー客に振り回されたり、いきなり新人研修の教育係にされたりと悩み多きお仕事の毎日。…

恩田陸「私の家では何も起こらない」因縁といえば、沖田浩之家、4人自殺という物凄い家族。

私の家では何も起こらない (幽BOOKS)恩田 陸 by G-Tools 内容紹介 この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする・・・・・・ ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。 小さな丘の上に建つ二階建て…

岩井志麻子「派手な砂漠と地味な宮殿」「堕ちてゆく」抑圧を解放して飛翔する人もいるだろうけど、岩井さんの好みじゃないだろうし(笑)

派手な砂漠と地味な宮殿岩井 志麻子 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) バブルを引きずったブランド志向の女社長、清貧を地でいく控えめな女流漫画家―対照的な女ふたりの運命が交錯するとき、そこに浮かび上がってくるものとは…山本周五郎賞作家…

唯川恵「雨心中」悪い男に引っかかって離れられない女

雨心中唯川 恵 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) だれにも頼れない二人。だれにも冒されない愛。だれにも抗えない運命。施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように身を寄せ合って生きてきた。どこまで逃げれば居場所が見つかるのだろう。はじめ…

よしもとばなな「サウスポイント」困った時の吉本ばなな

サウスポイントよしもと ばなな by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) かつて初恋の少年に送った手紙の一節が、ハワイアンの調べに乗って耳に届いた。「ひとの人生を縫い上げる」キルト作家となった私は、その歌い手とともに、空と海と大地が接する…

綾辻行人「アナザー」二度目はない。

Another綾辻 行人 by G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放…

古川日出男「ルート350」退屈で理不尽な日常がわくわくする冒険に変わる。

ルート350古川 日出男 by G-Tools 内容(「MARC」データベースより) いっぱいの現実と、いっぱいの絵空事。何十、何百もの小説へと続く可能性を秘めた、虚実のあわいを走るルート350-。小説の地平を切り拓く、著者初の衝撃短編集。表題作の他、「カノン」「…

唯野未歩子「僕らが旅に出る理由」「3年身籠る」3年もお腹にいるなんて冗談じゃないよねと思うわ

僕らが旅にでる理由 唯野 未歩子 文藝春秋 2009-08売り上げランキング : 824137Amazonで詳しく見るby G-Tools 唯野 未歩子 1973年、東京生まれ。武蔵野美術短期大学、多摩美術大学を卒業後、女優、映像作家として活躍。2005年、初の長編劇映画「三年身篭る」…

梶尾真治「時の風に吹かれて」

時の風に吹かれて 梶尾 真治 光文社 2006-06-21売り上げランキング : 216184Amazonで詳しく見るby G-Tools 内容(「BOOK」データベースより) あなたにおぼえていてほしい、わたしの未来の物語。読み終えたら、きっと、誰かに話したくなる。胸をうつ、心が躍…