矢口敦子「傷痕」性格に合わないと書いてて辛いだろうな
傷痕 | |
矢口 敦子 講談社 2009-09-02 売り上げランキング : 271816 おすすめ平均 加害者、被害者の関係者の心情がよく描かれている 裁判員制度についても考えさせられる Amazonで詳しく見る by G-Tools |
容(「BOOK」データベースより) 17年前に殺された弁護士一家の遺族は、いまも「傷痕」をかかえて生きている。主犯格と裁かれた男は死刑になったが、共犯者が仮出所してあらわれてきた。そんなとき、加害者の血をひく大学生が、友人に誘われて出かけた法律サークルの会合で出会い好きになってしまった女子大生は、被害者の一人とおなじ「五条香子」という名前だった―。二人の出会いが、やがて悲しき事件をまきおこす。そして、新たな「傷痕」が…。加害者側にも被害者側にものこる哀しみを描いた、死刑や裁判員制度をも問う心ふるえるミステリー。
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それぞれの立場で傷をかかえながら生きる人たち。その後の不幸な巡り合い。実際に手を下していない、お人よしので優柔不断な男のほうが主犯格として死刑にされてしまう経緯が、あまりに可哀想で恐ろしい。悪知恵が働き凶悪な実際手をくだした共犯者が出所して、また犯罪を引き起こしそうでハラハラした。冤罪をなくすには、念を入れた調査と裁判が必要ですね。でもミスが出ることもあるだろうから、死刑は現行犯だったり目撃者多数の凶悪犯のみにして、他は禁固刑150年とかにすれば、いつか罪が晴れる場合に取り返しがつかない事にならなくていいな。いろいろ考えさせられました。
死刑になってしまった男の息子が養子先で幸せに暮らしてるのが救い。かと思ったら、また新たな死者と傷が生まれてしまったわけだけど…。矢口さんの、どうも救いのない話が多いな。犯罪関係だから仕方ないけれど。宮部みゆきが、「模倣犯」でたくさんの人を不幸にしてしまったから、今後はドラマがあるわけでもなく日常の平和な話を書きたいと新聞で言っていた。性格に合わないと書いてて辛いだろうな、社会派犯罪物とかミステリーとかは。 ★★☆☆☆
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