五つ星をさがして

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「千の花になって」43歳デビュー作。なのに筆力すごし。それが文庫本になって「踏んでもいい女」なんて題名を改悪した。

千の花になって

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(2019/8/19 16:39時点)

内容(「BOOK」データベースより)

満場一致!第九回小学館文庫小説賞受賞作!
昭和十九年横浜。十九歳の真砂代は、戦時中にもかかわらず一人優雅に暮らす
年上の女性・貴子と知り合う。謎に包まれた貴子の生活。
真砂代は、先進的な考えを持つ彼女に少しずつ惹かれてゆく…。横浜文学の傑作誕生!

*★*――――――――――*★**★*――――――――――*★*

デビュー作品でした。1964年生まれの私と同世代。

「皆私とふんずけてもいいと思ってる」という文章もでてくるし、自分は雑草で、強い意思で優雅な暮らしの貴子は曼珠沙華というところから、「踏んでもいい女」に改悪したのだろうけど、浅はかすぎる・・・・・

テキパキおしゃべりな母や姉にたしなまれて叱られて生活してる真砂代。落ち着きのある学者のような父は庇ってくれる。誰より慈しみの目で見守ってくれるのは人情派強面の祖父、虎吉。(66歳。まだまだ若いよね~中高年の入口)

母姉たちは静岡へ疎開するも、祖父と残り銭湯を開いたり分担して生活してゆく様子は等身大で、こちらまでわくわくと見守ってしまいます。

お見合いした相手の想い人の貴子さんが、後々こんな重要な役回りになるとは!

この貴子さんの生活が本当に・・・・真砂代目線で見ると目もくらむ羨ましさ

まさに桃源郷。中庭の花々も相まって。けれど実は思っていたより気の毒な身の上なのでした。

2人が仲良くなっていく過程は微笑ましかったけれど、戦争はすぐにここまでやってきて・・・

空襲の空が、まるで暗雲に閉ざされていくような、ものすごい飛行機の数を想像してぞっとしました。

戦時中の話だというのに、わが事のように読ませる筆力すごいです。デビュー作なのに。

私も貴子さんの「福地の国」の絵、見たかったな(涙)

★★★☆☆

 

 

 

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